火山噴火ハザードマップ



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 日本には110の活火山(1万年までに活動のある火山)があり、各所でハザードマップの整備が進んでいますが、既往の火山噴火ハザードマップや公表されている火山関連の資料は、火山それぞれでハザードマップが作成されていたり、作成方針や表現方法が異なっているために、一般の方々にはわかりにくいものとなっています。

そこで株式会社環境地質では、火山噴火予知連会によって「火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山」として指定されている47火山のうち、人口が少ない離島にある10の火山を除く37活火山について、
既往の火山噴火ハザードマップや公表されている火山関連の資料を参考とし、また一部の火山では現地確認を行ったうえで、以下の観点でまとめ直し、一般の方々にもわかりやすい独自のハザードマップを作成しました。

  • 基図は1/25000の国土地理院の基盤の地図情報を利用
  • 山には個性があるので、火山ごとに様々な基準でハザードマップが作られており、いろいろなところを移動する旅行者などにとってわかりにくい。このため、火山噴火ハザードをできる限り統一的にシンプルにした。その結果、火山噴火に伴うハザードは予測される火口・降灰・噴石・山体崩壊・溶岩流・火砕流・泥流・火山ガスを主体とした。
  • 既往のハザードマップは、活火山の定義である過去1万年を対象として長期的でかつ大規模な火山噴火を含めて、ハザードの対象としているものも多い。しかし、多くの自然災害の現地調査経験から3世代である約100年で住民の災害の記憶がなくなるとこが多いことが分かってきた。このため、今回のハザードマップでは最近の暮らしに直結した概ね100年以内に起こりそうな火山噴火現象を対象とした。したがって、想定外の大規模ハザードについては、それぞれの火山で公表されている火山の噴火ハザードマップを参照していただきたい。
  • 長期的に影響を与える2次的な災害である土石流などは火山噴火が起こってから順を追って発生していくもので、火山噴火後にその都度予測され発表される。このため、今回のハザードから除いた。
  • 火山噴火は、事前予測に成功した例(2000年有珠山)や成功しなかった例(2014年御嶽山)がある。今後の研究に期待したいが、事前に噴火情報が出た場合には、その情報に従っていただきたい。また、現在の研究段階では起こるべき火山噴火の様式を言い当てるのは難しいので、この火山噴火ハザードをまず念頭に置いていただきたい。
  • 火山噴火は、いつ終息するか予測しがたいので、長期間の避難や、復興計画を考えておくことも必要です。
  • 活火山の近くにお住いの方や活火山に旅行・登山される方は、火山ハザードを知ったうえで、事前の準備をお勧めします。


 著作権:株式会社環境地質
 エリア:全国


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